Tfasを覚えたいのに時間が無いと先送りにされておられる方々へ、これだけは知っておきたいと思われるTfasの使い方を動画にしてみました。
今回はタイトルにも有る様に、Tfasを使って計装図面を作図する際のペーパーレイアウトについてです。
いきなり作業しても時間ばかりがかかってしまいますので、ペーパーレイアウトについてはこちらの動画をご覧になって参考にして頂けると良いでしょう。
ペーパーレイアウトの動画内容
慣れないcadを使っての作業は、忙しい方にとっては大変面倒なものです。
そこで、解りやすくするために簡単な動画を作ってみました。
この動画の内容は次の通りです。
- ペーパーレイアウトの作成の準備
- ペーパーレイアウトの作成方法
- 同じデータ内での複写の方法
- 複写したペーパーレイアウトの編集方法
- 別のデータへの複写方法
これらについてご説明していますので、作図にお役立てください。
動画だけでは解らないことが御座いましたら、こちらよりご連絡ください。
内容によっては有料となる場合もございます。
ペーパーレイアウトの動画
ペーパーレイアウトはAuto CADやCADEWAにもある機能ですのでご存知と思いますが、作図領域では無く出力専用のシートを作成します。
しかし、はやりCADによって作成方法や使いまわし等様々です。
Tfasの場合は一つ作って有れば、同じデータ内だけでなく外部データでも複写して使えますので非常に便利です。
こちらがペーパーレイアウトについての動画です。(35:44)
ペーパーレイアウトの動画説明
ここではペーパーレイアウト動画の内容について簡単にご説明しておきます。
先にもお伝えしたように、動画内で説明しています下記の6つに分けてお伝えします。
- ペーパーレイアウトの作成の準備
- ペーパーレイアウトの作成方法
- 同じデータ内での複写の方法
- 複写したペーパーレイアウトの編集方法
- ペーパーレイアウトの別のデータへの複写の方法
- 元データが違う別データへ複写後の編集方法
レイアウト作成は簡単ですが、編集は慣れないと少し戸惑う事もあるでしよう。
何度も試してみることをお勧めします。
ペーパーレイアウトの作成の準備
動画内01:15辺りからになります。
ペーパーレイアウトを作成するときには、作図のモデル空間に有る図形のどの部分をペーパーレイアウトシートのどこへ表示させたいかを先に決めます。
私はいつも表示したい部分を枠で囲って目安としていますのでその方法でご説明します。
次の順に準備していきます。
- 使うシートの作成
- 図枠を準備する
- ペーパーレイアウトの範囲を決める
使うシートの作成
まず最初に図枠を載せておくシートとペーパー枠を書くシートを作ります。
ペーパー枠は最終的には非表示または削除しますので単独のシートとしてください。
そして図枠シートとペーパー枠シートは分類を作ってまとめてください。
シートの作り方はシート作成と分類作成でご説明していますので参考にされてください。
図枠を準備する
先ほど作った図枠シートへ使う図枠を載せてください。
動画では既に図枠を載せた状態で説明しています。
データ間の複写を使って載せますのでやり方が解らない場合はデータ間の複写を参考にされてください。
ペーパーレイアウトの範囲を決める
次に図枠のどの分に乗せるかの目安の枠をペーパー枠シートに書きます。
凡例等載せたい場合は図枠の中にあらかじめ載せておくとスペースを確保できますのでお勧めです。
ペーパー枠が書けましたら、枠を複写して図面の中の表示させたい部分に貼り付けます。
図枠の有効範囲によって、何分割にするのかが見えてくると思います。
今回の動画はあくまでも操作方法のご説明ですので、全体を表示させて、階ごとのペーパーレイアウトを作成しています。
本来は図面を分割して表示させるのに使いますので、表示させる位置決めには少々時間がかかると思います。
ここでしっかりと位置を決めておけば、後の作業はスムーズにいくと思います。
ペーパーレイアウトの作成方法
動画内04:50辺りからになります。
準備が整いましたのでペーパーレイアウトを作成していきます。
基になるレイアウトシート作成
左下のモデルで右クリックでレイアウト編集を選択すると窓が開きます。
窓の中の右側にある追加をクリックしますと今度はレイアウト追加の窓が開きます。
最初にレイアウト名を記入してください。
ここでは1F平面としておきます。
下のOKをクリックするとどこを範囲とするか聞いてきますので、今回は図枠を囲います。
ペーパーレイアウトの場合は、左下が基準となりますので、左下から右上に囲って行くと良いと思います。
左下と右上を左クリックで囲うと選択した部分に斜線が表示されます。
範囲を確認して大丈夫であれば左下で左クリックをします。
すると今度はシート追加の窓が表示されます。
先ほど作ったのはレイアウト本体で今度はその中のシートを作っていきます。
シート名称は先ほどのレイアウト名と同じで良いと思います。
シート名を入れたら下のOKです。
窓が閉じて、ビューポートの基準点を聞いてきますので先ほどの図枠の左下で左クリックします。
続いてエンターをするとレイアウトのシートが1つ出来ました。
Tfasのペーパーレイアウトは必要なシートをいくつか足していきます。
レイアウトシートでの用紙枠移動
動画内06:33辺りからになります。
レイアウトシートが出来ましたが、用紙枠がずれていますので直します。
直し方は、モデル領域と同じ作業になります。
上部の設定の中にある用紙原点をクリックします。
するとカーソルに用紙枠の左下がついてきますので、図枠の外枠の左下に合わせて左クリックをします。
これで用紙枠の位置修正が出来ました。
図面などのレイアウトシート追加
動画内06:50辺りからになります。
枠が出来ましたので、今度は中身の設定をしていきます。
先ほど作ったシートのところで右クリックして下の方に有るレイアウトプロパティを選択します。
レイアウトのプロパティの窓が開きます
その中の下部にシートという項目が有ります。
現在は先ほど作った1F平面が入っています。
ここに追加をしていきます。
今回はやり方の説明ですので、簡単に図面の取込だけにします。
実際には配線表や凡例、通芯の丸記号や寸法などもここで作っていきます。
ではシートの追加をしてみます。
下の追加ボタンをクリックしますと、どこを表示したいか聞いてきます。
準備のところでペーパー枠で表示したい場所は決めて有りますので、それを左下から右上に左クリックで囲ってください。
すると選択した部分が斜線で表示されます。
続いて基準点を聞いてきますので、選択して斜線の入っている左下をクリックします。
シート追加の窓が開きますので、今選択した部分のシート名を入れます。
ここでは1F施工図としておきます。
OKすると今度はそれをどこに配置するか聞いてきますので、事前に位置を決めた場所の左下をクリックします。
これで1Fのペーパーレイアウトが出来ました。
1F施工図を追加したように、他にもあれば追加してください。
やり方は全く同じですが、先に位置を決めてからやる事をお勧めします。
レイアウトシート内の表示について
動画内08:10辺りからになります。
出来たレイアウトの中を見ますと、意図していない図形が表示されていると思います。
これについては2つの方法が有りますのでご説明します。
レイアウトシートのところで右クリックしてレイアウトプロパティを開きます。
下部のシートのところで1F施工図を選択して、変更をクリックします。
ビューポート設定が開きますので、下の方のビューポート表示シートを確認します。
シートの表示に関しては2つの項目が有ります。
- 全てのシートを表示する
- 表示するシートを指定する
ここでいうシートとはモデルのシートの事です。
普段は一つ目の全てのシートを表示するにしておくと良いと思いますが、この場合は表示したくないシートはモデルで非表示にしておきます。
分類を非表示にしてもシートが表示されているとペーパーには表示されてしまいます。
全てのシートを表示するで作業した方が視覚的にストレスが無いと思います。
もう一つの表示するシートを指定するですが、これは表示したいシートだけを選ぶことが出来ます。
操作方法は、表示するシートを指定するにチェックを入れますと右側のボタンが触れるようになります。
これをクリックしますとビューポート表示シート設定が開きます。
ここで名称の下にある全て選択と反転とすれば全てが解除されますので表示したいものだけにチェックを入れて、良ければOKで設定は完了します。
今回のように一枚のデータでいくつかのフロアーを書いてある時には、表示するシートを指定した方が良いと思います。
同じデータ内での複写の方法
動画内10:50辺りからになります。
1Fのペーパーレイアウトが出来ましたので、続いて2Fを作っていきます。
1Fと同じ作業をしても出来ますが、大変ですよね。
そこで今度は作った1Fを複写して使いまわしをしていこうと思います。
基本的な考え方はシート間移動・複写のやり方と同じでやり方も非常に簡単です。
左下の1F平面のレイアウト名のところで右クリックするとレイアウトの複写先が出ますので選択してください。
レイアウトの複写の窓が開きます。
複写先の図面を指定してくださいと出ますが他のデータを開いていませんので、名称は一つのみ表示されています。
ここでOKをするとレイアウトが追加されます。
同じようにして必要な数のレイアウトを複写してください。
複写したペーパーレイアウトの編集方法
動画内11:50辺りからになります。
今回は、フロアーごとのレイアウト作成という事で、全部のレイアウトの位置が同じですので修正の場所があまり有りません。
本来であれば、ビューの位置が変わりますので、先ほどのレイアウトプロパティから表示領域の変更や表示位置の変更をします。
やり方は後半にも出てきますが、レイアウトシート作成時と同様の作業になります。
ここではレイアウトとシートの名前変更をしておきましょう。
まず、左下に表示されるレイアウト名を変更するにはレイアウトプロパティを開いて変更していきます。
シート名称は同様にシート変更で変更しても良いですが、直接シートに右クリックしてプロパティを開いても変えられます。
各階の名称変更が済みましたら、表示するシートを指定するのを忘れないでください。
ここを変えないと2Fのペーパーレイアウトに1Fが表示されたままになっていたりとおかしなことになりますので、必ず同時にやってください。
レイアウト内に文字を記入する方法
動画内14:45辺りからになります。
各階のレイアウトが出来ましたが、今回は一枚の図枠でレイアウトを作っていますので、図面名称がまだ入っていません。
モデルでそれぞれの図枠を作るときには直接図枠内に書き込むのですが、今回はレイアウトシートの中に図面名称を入れていくことになります。
文字を記入するレイヤーにしてから、モデルで文字記入する時と同様の操作となります。
文字記入のやり方は文字・引出文字の作成と編集で詳しくご説明していますので参考にされてください。
上の文字記入を選択し、記入するところでクリックです。
文字記入の窓の中で文字の記入と文字の設定をしてOKしてください。
文字を書きたい場所に記入が終わりましたらエスケープで終了してください。
1Fの図面名称等の文字記入が終わりましたら、2F以降は複写して修正していきます。
ここでは複写機能では無くて、モデル空間でのシート間複写と同じ操作となります。
上部の設定内シート機能の移動複写を使います。
複写したい文字を選択し、確定のエンターをしますと複写/移動先シート選択が開きます。
左のモデルの下に先ほど作成したレイアウトの名前が有りますので、対象のフォルダーをクリックします。
シートを選択する前に、複写/移動先シート選択の上部のモードが複写になっていることを確認してください。
ここでは2Fを選びますと、右側にシートが表示されますので最初のシートを選んでOKします。
選んだシートの中に複写されますので、その時によってどのシートに文字を貼り付けるかは変えてください。
OKすると図面に戻りますので、基点を決めて同じ位置で二回左クリックをします。
これで2Fのレイアウトに図面名称他の文字が複写されましたので、文字編集で2Fに修正しておきましょう。
他のレイアウトにも同様に複写して修正をします。
これでペーパーレイアウトの作成は終わりです。
ペーパーレイアウトの別のデータへの複写方法
動画内19:50辺りからになります。
ここからは、作成したペーパーレイアウトを他のデータに反映させる方法をご説明します。
それではペーパーレイアウトを作成してあるデータとこれから作りたいデータの両方を開きます。
- ペーパーレイアウトを別データへ複写する方法
- 複写先に図枠の配置をする
ここではこの2つに関してご説明していきます。
基本的な考え方はデータ間複写の中の分類ごとと同じです。
ペーパーレイアウトを別データへ複写する方法
ここではまず最初に1Fのレイアウトを複写してみます。
複写したいレイアウトを開いてください。
左下の1F平面のレイアウト名のところで右クリックするとレイアウトの複写先が出ますので選択してください。
レイアウトの複写の窓が開きます。
ここまでは、同じデータ内での複写の方法と同じです。
複写先の図面を指定してくださいと出ますが今度は二枚のデータを開いていますので図面名称は2つ表示されています。
複写先のデータを選択してOKをすると複写先にレイアウトが追加されます。
同様に2F等の必要なところも複写しておきます。
複写先に図枠の配置をする
ペーパーレイアウトに必要な図枠の準備が出来ていませんでしたので、ここで図枠の配置をします。
複写元のデータと同じ位置にしたいので、モデル空間で分類ごとデータ間複写をします。
分類のところで右クリックで分類内シートの中のシート複写先を選びます。
シート複写が開きますので、図面のところを複写先の名前に変えてOKします。
シートの入った分類は一番後ろに移動されますので任意の位置へ移動されてください。
図枠の配置はこれで終わりです。
レイアウトに複写が終わりましたら、レイアウトプロパティで表示の確認をすることをお勧めします。
元データが違う場合の別データへ複写後の編集方法
動画内24:30辺りからになります。
先ほどは元データが同じでしたので、編集は名称の修正程度で済んでしまいましね。
ここでは、元データが違う場合の複写後の編集方法についてご説明します。
- 元データが違う場合の複写先に図枠の配置をする
- 元データが違う場合の別データへ複写後の編集方法
ここではこの2つに関してご説明していきます。
元データが違う場合の複写先に図枠の配置をする
先に図枠の準備をします。
元データが同じ時と同様に図枠を分類ごとデータ間複写します。
今度は元データが違いますので図枠が別のところへ配置されてしまいました。
配置された図枠は一旦消して、通芯を基点にしてデータ間複写で図枠を複写してください。
動画では後で出てきますが、モデル空間で図面の外側の用紙枠がなかった場合はここで他から持ってくるか作成してください。
これとって大事です。
図面準備はここまでです。
元データが違う場合の別データへ複写後の編集方法
レイアウトの複写に関してはペーパーレイアウトを別データへ複写する方法と全く同じですので、動画内ではレイアウト複写も実際にやっていますがこちらでは編集方法のみお伝えします。
複写した1Fのレイアウトを開きますがビューの位置が変わってしまっているので、何も表示されていない状態です。
このビューの位置を編集してあげれば表示されるという事です。
では実際にやってみましょう。
最初に図枠ビューの位置を変更します。
1F平面レイアウトシートのところで右クリックのレイアウトプロパティを開きます。
下部のシートの中で、最初の1F平面を選択して下の変更をクリックしますとビューポート設定が開きます。
この中の右下の方にある参照領域変更をクリックします。
どこを表示したいかを聞かれますので、表示したい場所を左下と右上で左クリックします。
ビューポート設定に戻りますので、今度は位置変更をクリックします。
基点を聞かれますので斜線で選択されている左下でクリックしますと画面がレイアウト画面に移行します。
今度は配置する基点を聞かれますので、斜線では無く配置したい場所の左下をクリックしてOKします。
この動画では、領域の変更のみで配置の位置は変わらないので、斜線の位置が重なっていました。
続けて図面のビューを変更しても良いですが、確認したいですよね。
もう一度OKして、レイアウトの確認をしましょう。
図枠が表示されました。
ちょっとうれしいですね。
続いて同様に図面のビューの位置を直します。
やり方は全く同じで1F平面レイアウトシートのところで右クリックのレイアウトプロパティを開き、1F平面を選択して下の変更をクリックしてビューポート設定を開きます。
その中の参照領域変更で表示したい場所を選択し、位置変更をすれば完了です。
他のレイアウトも同様に編集すれば、1から作らずにレイアウトが出来ます。
複写してきたレイアウトですので、図面名称や表示の設定は後回しにしないでこの編集と同時にやっておきたいですね。
忙しい中での作業ですので、後ではやらないのと同じです。
何度か繰り返し練習されるとスムーズに出来るようになります。
この操作を使って応用すれば、どんな図面でもペーパーレイアウトの作成は出来るようになると思います。