Tfasを覚えたいのに時間が無いと先送りにされておられる方々へ、これだけは知っておきたいと思われるTfasの使い方を動画にしてみました。
今回はタイトルにも有る様に、Tfasを使って計装図面を作図する際の配線作図 ・編集と拾いについてです。
いきなり作業しても時間ばかりがかかってしまいますので、配線作図 ・編集と拾いについてはこちらの動画をご覧になって参考にして頂けると良いでしょう。
配線作図 ・編集と拾いの動画内容
慣れないcadを使っての作業は、忙しい方にとっては大変面倒なものです。
そこで、解りやすくするために簡単な動画を作ってみました。
この動画の内容は次の通りです。
- 配線作図と位置の調整
- 配線編集
- 配線拾い
これらについてご説明していますので、作図にお役立てください。
配線作図 ・編集と拾いの動画
こちらが配線作図 ・編集と拾いについての動画です。(46:51)
計装の配線図を書く時には配線機能を使って書くと、修正するときに大変便利です。
コロガシ配線を露出配管や打ち込みに変更するにもすぐに変更が出来ますし、ケーブルの横引きメーター数の拾いも簡単に出来ます。
編集も併せてご説明していますので、動画をご覧になってください。
配線作図 ・編集と拾いの動画説明
ここでは配線作図 ・編集と拾い動画の内容について簡単にご説明しておきます。
先にもお伝えしたように、動画内で説明しています下記の項目に分けてお伝えします。
- 配線作図と位置の調整
- 配線の設定
- 配線を引く
- 配線の丸めサイズ変更
- 配線位置の調整
- 配線作図時のスナップの使い方
- 配線編集
- 線種(布設方法)の変更
- 配線変更時の編集方法
- 配線拾い
配線作図と位置の調整
動画内00:30辺りからになります。
ここでは先の動画で作図したケーブルラックの配線に加えてコロガシ配線を作図していきます。
ロスナイの集中配線とリモコン線、排煙口のスイッチの線を作図してみます。
まず先に配線を書くシートと分類を作っておきます。
ここではシートを計装、分類を自動制御としておきます。
作図に必要なシートをこの分類にまとめておくと作業効率が良くなります。
今回はラックと設備機器のシートを一緒にしておきます。
もう一つ設備等のシート色もかえておくと見やすくなります。
配線の設定
動画内05:20辺りからになります。
ここからは配線の設定をしていきます。
上部の電気の中の一番下に設定が有りますのでクリックします。
電気設備初期値設定が開きますので、左の配線の中の線種をクリックします。
右側に設定画面が表示されますので、ここで布設方法によって線の種類や色、太さの設定をします。
続いて線種の下に有る隠線を設定します。
配線の重なり部分の処理方法として、隠線部分の線の形状、幅等の設定をします。
私は基本は線無の4mmにしていますが図面や場所によっては幅の変更をしています。
作図中にもその都度変更が出来ますので、ここでは基本の設定だけしておきます。
設定が出来ましたらOKで設定は完了です。
配線を書くのにレイヤーも分ける場合はレイヤー作成します。
今回は自動制御のレイヤーを作成して使います。
上部レイヤー設定を開いて自動制御を作成して、カレントにしておきます。
レイヤーの作成についてはレイヤー作成とレイヤーの変更で詳しくご説明していますので参考にされてください。
配線を引く
動画内09:00辺りからになります。
ここから実際に配線を引いていきます。
上部の配線-作図ボタンをクリックしますと配線の種類や隠線、角度が選べますので、ここでは種類は天井隠蔽、角度は30,45°を選びます。
上部の角度は無しにしておきます。
配線作図の横の作図の上に丸めの値が表示されていますので、こちらは任意の値にしてください。
書いた後でも丸めの変更は出来ますので書き直しはしなくても大丈夫です。
一括でも一つずつでも出来ますので便利です。
設定が済みましたら、盤の頭で左クリックして配線を書き始めます。
ラックの時と同様に、曲がりたいところでクリックして配線を引いていき、引き終わりましたらクリックしてからエンターで確定します。
配線の丸めサイズ変更
動画内12:50辺りからになります。
書いた配線の丸めが小さかったり大きかった場合の変更方法をご説明します。
動画では丸めの値を1で書きましたのでかなり小さいので大きくします。
上部の配線編集-変形をクリックしますと先ほど配線作図だったところが配線編集と変わり、その横が配線変形となります。
この配線変形をクリックすると中に丸め変更が有りますのでクリックします。
続いて変更したい配線または丸め部分を選択します。
配線全体を変更の場合は配線をクリックします。
また一か所だけの丸めを変更したい場合は丸めの部分だけをクリックします。
選択が完了しますと、上に丸めの値を入力するところの色が変わりますので、任意の値を入力してエンターします。
今回は2.5にします。
続けて他も変更する時には配線を選択すると既に2.5の値が入っていますのでエンターだけで完了します。
斜めのところだけは大きくしたければ、個別に変更します。
他の配線も書いていきますが、配線作図を選択して線を書く前に、丸めを変更した値に直しておくことをお勧めします。
ここでは2.5に変更しておきます。
そうしないと書いてからまた変更しないといけなくなります。
配線位置の調整
動画内15:30辺りからになります。
集中線やリモコン線は問題なく書けると思います。
書いた配線は配線編集-変形を使って整えておきます。
基準になる線が有るときと、無い時の両方をお伝えします。
ここではロスナイの集中線を繋いでいますが、線をそろえると見た目もきれいになりますね。
上部の配線編集-変形をクリックして配線変形になっていることを確認してからそろえる配線をクリックしてエンターです。
すると配線がカーソルについてきますので基準になる先に引いた配線にカーソルを合わせてクリックします。
今度は基準になるものが無い時をやってみます。
同様に配線変形で配線をクリックしてエンター、ここまでは同じです。
カーソルを任意の位置までもっていってクリックすれば完了です。
最後のエンターは不要ですので注意してください。
全体的に気付いたことですが、Tfasの場合は左のクリックでの操作に比べると、右クリックはあまり多くありません。
エスケープ同様、右クリックの使い方を覚えるのがポイントかと思います。
配線作図時のスナップの使い方
配線を書いている時に家具などがあると中心が撮りずらくなる事が有ります。
この場合には、家具を建築のシートから家具のシートを作って移動させておけば問題は解消されます。
ここからは動画内20:45辺りからになります。
その中心をとらえるために有るものがスナップです。
これは、Auto CADでもCADEWAでも使われておられるでしょうから詳しい説明は省きますが、スナップの設定する場所をお伝えして置きます。
このスナップは二重丸が出た時が中心で、丸だけの時は中心ではないので注意が必要です。
スナップの設定は上部の設定の中にあるスナップモードで出来ます。
設定の窓が開きますので、必要なところにチェックを入れてOKです。
私は点以外はチェックを入れて有ります。
ご自分の使い勝手によって設定を変えてみてください。
ハッチング等が有ってスナップがうまく取れない場合などは、時間をかけて無理に中心を取らなくでも図形の反対側の中心をとらえて配線を書き、そのあとでトリムで短くしたりとその場の状況に合わせた作図方法をお勧めします。
スナップ機能は作図時には常に必要となってきますので、設定変更の場所は覚えておきましょう。
配線位置の調整の続きになりますが、配線を引いていますとその都度調整が必要になってきます。
ここでは1度書いた配線を状況に合わせて調整していく方法をお伝えしています。
ここからは動画内22:50辺りからになります。
リモコン線を引いたところ、排煙スイッチが嫌な位置で隠線になってしまいました。
この場合は、2つの回避方法が有ります。
一つは隠線の交換です。
上部の配線隠線-2点間ボタンをクリックします。
次に2点間のところをクリックして隠線編集を選択します。
隠線の変更を選べるところが開きますので、交換にチェックを入れてから図中の隠線部分をクリックします。
すると切れていた配線が交換されます。
もう一つの方法は、ロスナイの配線を移動して、排煙スイッチの線から外してしまうやり方です。
先にご説明しました、基準になるものが無い時の操作で行います。
配線変形で配線をクリックしてエンター、カーソルを任意の位置までもっていってクリックすれば完了です。
今回の場合は、配線を動かした為に他の配線との重なりが増えてしまいましたので、その分トリムで短くしておきます。
あとは、似たような配置の作図であれば、今書いたものをまとめて複写してから配線の調整をすれば早く済みます。
配線の変形の場合には、上部の角度確認も忘れずにしてください。
同様にして、微妙なずれなども調整しながら全部の配線を書いていきます。
ここからは動画内29:40辺りからになります。
途中で作図していた配線が建築シートに入っていたのに気が付いたので、ここでシート移動をします。
何も無い所で右クリックし、選択条件設定を開きます。
左側で配線を選びOKをして配線をぐるっと囲ってから上部の設定のシート機能の移動複写をクリックです。
移動先の計装シートを選んでOKです。
画面に戻りますので、基点を決めて左のクリックを同じ位置で2回です。
これでシート移動が出来ました。
このようなことが無い様に、作図をする計装のシートには色を付けておくことをおすすめします。
他のシートで作業すれば既に書いてあるものの色が違うので気が付きやすいです。
選択条件設定に関しては選択条件の設定方法で詳しくご説明していますので参考にされてください。
配線編集
今回のサンプルデータは天井内の図面でしたので配線を天井隠蔽で書きましたが、ここでは排煙スイッチの配線のみ露出にしてみようと思います。
露出にかえてから、丸めのサイズも小さくしてみます。
線種(布設方法)の変更
動画内33:40辺りからになります。
それでは排煙スイッチの配線を露出に変更してみます。
上にある配線編集・布設方法変更をクリックして変更する配線を選択してエンターします。
既に露出配線が有ればそれをクリックすれば良いのですが、ここでは無いので再度エンターします。
すると布設方法の窓が開きますので、布設方法のところを露出にしてOKです。
これで排煙スイッチの一つが露出になりました。
他の排煙スイッチの配線も続けてやってみます。
今度は露出が既にありますので、配線編集・布設方法変更をクリックして変更する配線を選択してエンターの後は、先ほど露出にした配線をクリックすれば完了です。
他の排煙スイッチの配線を全部クリックしてからまとめて露出に変更します。
全ての排煙スイッチの配線を露出に出来ましたら、次は丸めのサイズを2.5から1へ変更します。
丸めのところでご説明しました配線変形の中の丸め変更をクリックして配線を選んで1を入力します。
他のも全部選んで1度に変更できます。
まとめてできるので便利です。
配線変更時の編集方法
動画内36:45辺りからになります。
今度は配線の編集です。
ここでは配線をつなげたリモコンが扉横から柱に移動したと仮定してやってみたいと思います。
配線の現状に合わせて移動していきます。
配線位置の調整のところでやったように上の配線編集-変形をクリックして配線変形になっていることを確認してから移動する配線をクリックして、上部の角度を無しにしてリモコンのところでクリックします。
これでリモコンの配線が1つ移動できました。
他も移動していきます。
そのままでは動かせないものは配線の切断をして動かしたり、動かした配線を結合したりして編集します。
切断方法はラックの時と同様に電気機能には有りませんので、一般編集機能の切断を使います。
切断をクリックしてから切断する配線を選択し確定のエンターをします。
続いて角度を無しにして切断する配線の左右を左クリックすると配線が切れます。
切れましたら配線変形で移動します。
移動だけでは配線が足りない時には配線を足して結合します。
結合の仕方は配線変形の中に配線結合が有りますのでクリックして、結合する配線の端と端をクリックします。
これで配線の結合が出来ました。
結合する時には必ず先端と先端をクリックしてください。
途中をクリックすると違う形になってしまいます。
丸めのサイズがおかしかったら、変更もします。
配線の作図に関してはその状況によってさまざまな対応をしなくてはならないので、作図だけでなく編集の操作にも慣れておかれることをお勧めします。
とにかく数をこなして慣れることが一番だと思います。
配線拾い
動画内41:15辺りからになります。
最後になりますが、配線の拾いに関して簡単にご説明します。
実際に私自身が拾いは使ったことがないので詳しくはご説明できませんので、ツールバーのボタンの有る位置のご紹介程度になってしまいます。
まずはボタンを出します。
上部の表示の中にあるツールバーカスタマイズをクリックしますとカスタマイズの窓が開きますので左側の拾いを選択します。
右側にボタンが表示されますので、その中の材料拾いを行いますというボタンを出してみました。
ツールバーのボタンの出し方関してはツールバーカスタマイズの方法で詳しくご説明していますので参考にされてください。
このボタンを使って試しに配線の拾いをやってみます。
材料拾いをクリックしますと材料拾いの窓が開きます。
窓の上部のデータ作成をクリックしてから拾いたい図面を囲ってエンターしますと拾いデータベース選択という窓が開き保存先フォルダーを選ぶ様に指示されます。
私は下の新規作成で名前を付けてフォルダーを作成してOKしてみました。
これで配線の天井隠蔽と露出に分けてメーター数が表示されました。
窓の中のファイルに出力をクリックしますとCSVデータとして保存してくれます。
ラックのシートも編集にしておけば、配線と同時に拾ってくれます。
作図するときにリモコンなどを3D部品として配置していくとおそらくかなりのところまで拾ってくれそうです。
簡単ですが、拾いに関しては以上になります。